ランク・じゃんけん

勝間和代「断る力」に出てくる話で、胸がすく思いがしたもの。ただ、ランクといえば、思い起こすのはミンデルの「紛争の心理学(直訳は炎の中に坐る)」になどに出てくるプロセス指向心理学の扱う「ランク」である。

紛争の心理学―融合の炎のワーク (講談社現代新書)

紛争の心理学―融合の炎のワーク (講談社現代新書)

勝間氏が、著書の中で、心理学の知見をビジネスや日常の人間関係の問題に引っ張り出してくるのに比べて、私は氏の取り上げるキーワードを心理学の世界に還元していちいち理解している。
アサーションといえば、何よりも精神技術研究所が普及に努めてきた「アサーション・トレーニング」のことである。
それは、勝間氏が経済畑の人間である(経済的な人間)であるのに比べて、私が心理学的にものを考える人間だからなのだろうか。
勝間氏の取り上げる話題を、更に掘り下げていくにはどうしたらいいかという方向性を、私は心理学的に理解しているが、勝間氏は経済学の観点を出て行くことは、(その足場がはずされることは)ないような気がする。だから、そうやって独自に自分の道を進んでいこうとする際に、勝間氏、そしてその拠って立つところが足かせにすらなるかもしれない。自分自身に従って進んでいくには・・・。そんなことを、「勝間和代を目指さない」という小題を設けた新書を出した香山リカ氏は言っているのかもしれないなと思う。(未読)
誰かのファンであることは、お金や時間をそれなりにつぎ込むことである。醒めている目≠ファン(熱狂)。