斎藤兆史「努力論」

説教臭い文章を想像したが、そうではない。むしろ、やはり著者の努力論を開陳したといっていい。努力の仕方は、八正道の正精進?悟りに向かう正しい努力をといている境地に向かっている(そう私には思える。)。実際に、この本にも、禅僧の話が出てきたり、参考文献に禅籍が出てくる。これが、英文学者の本かと思うことはなく、寧ろ学者はこうあって欲しいと思う。達人に学ぶ修行法に、科学的な裏付けが出来てくると面白いんだよなぁ。

努力論 (ちくま新書)

努力論 (ちくま新書)