言葉をサラダのように

最も自己を表現したかったとき 僕の言葉は取り留めもなく 浮かんでは消えていき 意識をすり抜けていくようで歯がゆかった

最も確かな論理が欲しかったとき 数学は基盤がないように見え 普遍的ではなく個人的なものだった

最も確かな信仰が欲しかったとき 宗教は行き詰まっているように見え 独善的なのではないかと穿った 確かな信仰は人と共有できなかった

最も確かな友情を欲していたとき 私は自分が何者か知らず 自己も他者も頼りなげだった 自己を表現し 人とつながりたいのに いつでも不十分だった

今は違う いや 今も違わない だけど 少しだけ違う