なぜ

なぜ、寒風に晒されて街頭に立つのか
遮るものが何もないというのに

きっと 未来からの呼び声を
吹き荒ぶ風の中に聞いているんだ

時が何もかも押し流していく
なのに安住の地がどこにあるのだろう

寄る辺なく
何もかも 手放して
身一つで

こうして こんな風に ここに立っている

これが僕だ ありのままの
真実の僕だ 

欠如態は既にその未来を暗に指し示していて
その充足を目指して歩み続ける

生きているというのは
どういうことなのか知りたかった
ただそれだけなんだ